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メデューサ 第8話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【屈折】
屈折とは、種類の違う透明な物質の境目で、光が折れ曲る現象です。屈折は、なぜ起きるのでしょうか。

屈折は、物質によって、光が進む速さが違うことによって起こります。たとえば、レーシングカーが、コースから右斜めに外れて、芝生に飛び出した場合を考えましょう。コースから外れた直後は、右の前輪だけが芝生を踏んでスピードが遅くなるので、右の前輪だけにブレーキをかけたのと同じになり、車は右にスピンします。

光でも、これと同じことが起こります。水のなかでは、光の速さが空気中の4分の3になります。光は、車のタイヤのように、隣同士が歩調を合わせて進むので、空気中から斜めに水に入ると、先に水に入った光が遅くなり、水面から離れる方向に曲がります。

ここからわかるように、屈折は物質の境目に光が斜めに入ったときにだけ起こります。