1話目から読む

塩吹き臼 第2話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【支度金】
現在では、結婚は男女が個人としてするものですが、昔は、女性が「嫁(よめ)」として男性の家に入ったり、男性が「婿(むこ)」として女性の家に入ったりする制度でした。このため、結婚のことを「嫁入り」「嫁取り」「婿入り」「婿取り」といっていました。

その時代は、女性が嫁入りする場合は、男性の家から女性の家へ、男性が婿入りする場合は、女性の家から男性の家へ、お金が支払われました。「これで結婚の支度をしてください」という意味のお金で、「支度金(したくきん)」と呼ばれました。

いまでも結婚式で、結婚する2人を「花嫁」「花婿」と呼び、結婚の約束をする「結納(ゆいのう)」で支度金が払われることがあるのは、こうした古い習慣の名残です。