今日の1科学【塩を出し続け】
海の水が塩辛くなった理由が『塩吹き臼』のとおりだとすると、臼はどんな勢いで塩を出してきたことになるのでしょうか。
地球には、140京tの海水があります。「1京」は1兆の1万倍で、1のあとに0が16個つく数字です。
海水の塩の濃さは3.5%なので、塩の重さは140京t×0.035=4京9000兆tです。『塩吹き臼』の臼が1000年前に沈んだとすると、1年に49兆tの塩を出し続けてきたことになります。1日に1300億t、1時間に56億t、1分に9300万t、1秒に155万t!
これだけの塩が臼から吹き出したとは、恐るべきことです。臼の直径が50㎝、隙間が1㎝とすると、噴出する塩のスピードは時速1億8000万㎞、マッハ15万!
地球上で水平に飛び出した物体は、速度がマッハ33を超えると、地球の重力を振り切って宇宙へ飛んで行きます。すると、船にたまって沈没させたのが不思議。う~む、豪快で謎に満ちた昔話です。