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鉢かづき 第8話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【鉢の重さ】
昔話の絵本を見ると、鉢かづき姫の鉢は直径60㎝ほどもあります。重さはどれほどだったのでしょうか。

家にある木のお椀を計ったところ、直径は10㎝で、重さは100gでした。鉢かづき姫の鉢は、その6倍の大きさだったことになります。
形が同じで大きさが違うことを「相似」といい、相似な物体の重さは、「大きさ×大きさ×大きさ」に比例します。大きさが6倍なら、重さは6×6×6=216倍で、姫の鉢は100g×216=2万1600g=21.66㎏!

小学1年生の平均体重(2016年)が、男子21.4㎏、女子20.7㎏ですから、つまり子ども一人分の重さです。
これに宝物の重さが加わるのですから、もう大変。ずっと頭に乗せていたら、マンガのように首が鍛えられ、太くなってしまうのではないでしょうか。

もちろん、これは『御伽草子』には出てこない話で、僕が科学的に想像したものですが。