今日の1科学【64㎝も落ちる理由】
マンガのなかで、モモンガ先生は「エイコの矢は10m飛ぶあいだに64㎝落ちる」と予想しています。これは、なぜでしょうか。
物体が落ちる距離は、落ち始めてからの時間によって決まります。地球上では、距離を[m]、時間を[秒]で表すと、次の式が成り立ちます。
距離=1/2×9.8×時間×時間
「9.8」というのは、地球の重力の強さを表す数字で、月や火星など、別の天体の上では違う数字になります。
上の式は、飛んでいくものにも当てはまります。
矢を水平に射ると、水平に飛びながら、時間が経つごとにだんだん落ちていきます。これによって描かれる軌道が「放物線」です。
練習を積んだ人が放つ矢のスピードは、日本の弓で時速220㎞、アーチェリーで時速200㎞ぐらいといわれます。
初心者のエイコの場合は、時速100㎞と考えると、10mを飛ぶのに0.36秒かかります。これを上の式に入れて計算すると、四捨五入して64㎝になります。