今日の1科学【鶴の恩返し】
『鶴の恩返し』は、日本の「民話」です。「昔話」といわれることもありますが、民話と昔話は何か違うのでしょうか。
どちらも、人々が昔から語り伝えてきた物語のことです。そのような物語を、民俗学者の関敬吾(1899〜1990)は「民話」と呼び、その師にあたる柳田国男(1875〜1962)は「昔話」と呼びました。師弟で呼び方が違うということは、学問的には重要な違いがあるかもしれませんが、一般には「民話と昔話は同じもの」と考えてよさそうです。
戯曲『夕鶴』を書いた木下順二(1914〜2006)は、自分の作品を「民話劇」と呼んでいました。ここから『鶴の恩返し』も「民話」といわれることが多いようです。