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マッチ売りの少女 第6話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【温かいです】
たき火は、なぜ暖かいのでしょう。

熱の伝わり方には、「伝導」「対流」「放射」の3つがあります。

伝導は、物質を熱が伝わっていくことで、固体でよく起こります。真夏の砂浜が熱いのは、熱が砂から足へ伝導するからです。

対流は、液体や気体で起こります。液体や気体が熱いものに触れると、まず伝導によって熱が伝わります。すると温まって体積が増え、密度(体積あたりの重さ)が小さくなって上昇します。そのあとに冷たい液体や気体が流れ込んできて、温まります。これを繰り返して、全体が温まるのが対流です。

放射は、熱いものから放たれる光や赤外線(目に見えない光)が、周囲のものを温める現象です。放射は、何もない空間を伝わっていきます。太陽の熱は、放射によって真空の宇宙を伝わり、地球に届いています。雨や曇りの日に気温が上がらないのは、太陽からの光を雲がさえぎるからです。

たき火からは、赤外線が出ています。空気は赤外線をさえぎらないので、火に触らなくても、放射によって暖かくなるのです。