今日の1科学【目から火花が出る?】
昔話では、五重塔から飛び降りたごんべえを、お坊さんたちが布団を広げて受け止めたけれど、その勢いでお坊さんたちは頭をぶつけあい、「頭から火花が出た」「目から火花が出た」などの理由で、五重塔が燃え落ちるというストーリーになっています。
マンガのなかでモモンガ先生が言っているように、人間の頭がぶつかっても、火花は出ません。火花が出る仕組みは、明後日のマンガで説明することにして、今日は「目から火花が出る」について、説明しましょう。
「目から火花が出る」とは、痛さの比喩表現でもありますが、実際に頭に衝撃を受けると、火花が見えることがあります。
僕も中学生のころ、黒板のチョーク受けを修理していたら(壊したのも僕です。友達を相撲で投げ飛ばしたときに、壊してしまいました)、金づちで何度も叩く衝撃で、黒板の上に乗せていたスピーカーが少しずつ手前にずれてきて、頭に落ちてきたことがあります。このとき、確かに火花が見えました。
そのスピーカーは、分厚い板でできた直方体で、たまたま平面部が当たったおかげで目から火花が出るだけで済んだわけですが、もし角が落ちてきていたら、こうして皆さんにマンガの解説を読んでいただくこともなかったでしょう。
火花が見えるのは、ものが頭にぶつかった衝撃で、目の網膜が刺激されるために起こる現象です。皆さん、黒板を修理するときは、気をつけましょう。というか、黒板を壊さないようにしましょう。