今日の1科学【人魂】
人魂は、ゆらゆら燃えながら空中を漂う炎のことで、昔は、人の魂が体から抜け出したものと考えられていました。
「魂」が存在する科学的な証拠はないのですが、近代になってからも「人魂を見た」という報告が絶えないので、その正体がさまざまに探求されてきました。
人魂は外国にもあり、イギリスの民俗学者グールドは「死んだ人の体に含まれたリンが燃えている」と考えました。リンにはいくつかの種類があり、確かに空気中でひとりでに燃えるものもありますが、人体に含まれているのは燃えない種類のリンなので、この説は間違っていると考えられています。
日本でも、蛍、光るコケが体についた虫、燃える気体(沼などから発生するメタンなど)、空中放電、目の錯覚など、いろいろな説がありますが、本当のところはわかっていません。