1話目から読む

美女と野獣 第8話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【真実の愛】
真実の愛とは……え~、僕にはよくわかりませんが、『美女と野獣』(ボーモン夫人 村松潔訳/新潮文庫)では、ベルが野獣の求婚を受け入れるシーンは、次のように描かれています。

野獣は、ベルが一週間だけ家に帰ることを許しました。ところが、姉さんたちに引き留められて、十日目になっても帰れません。その夜、ベルは野獣が倒れて死にそうになっている夢を見ます。ベルが急いで宮殿に帰ると、野獣は運河の近くに倒れていました。野獣は、ベルを失った悲しみで、何も食べずに死んでいこうとしていたのです(ここまで要約)。

「いいえ、愛しい野獣さん。あなたはけっして死んだりしないわ。(中略)いまこの瞬間から、わたしはあなたの求婚を受けいれて、あなただけのものになることを誓います。ああ、悲しいことに、わたしはあなたに友情しか抱いていないと思っていました。けれども、いま感じているこの悲しみが、あなたに会えずには生きていけないことをわたしに教えてくれたのです」

なるほど、その人に会えずには生きていけないことが、真実の愛! そうなのかー。僕も勉強になりました。