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不思議の国のアリス 第3話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【10秒も落ち続けて】 
モモンガ先生とエイコは、深い穴を落ちていきます。その途中で、モモンガ先生は「落ち始めてからの時間」から、「落下するスピード」と「それまでに落ちてきた距離」を計算しています。具体的にどんな計算をしているのでしょうか。

空気抵抗を無視すると、落下する物体のスピードは、1秒間におよそ秒速10mずつ速くなります。これを「重力加速度」といい、正確には9.80665[m/秒2(メートル毎秒毎秒)]です。

1秒間に秒速10mずつ速くなるので、落ち始めてから10秒後には、スピードは10×10=毎秒100mになります。「秒速1m=時速3.6㎞」なので、秒速100m=時速360㎞です。

また落下のように、一定の速さでスピードが上がるとき、ある時間までに落ちる速度は、「その瞬間の速度の半分で、初めから落ち続けたのと同じ」になります。ここから10秒後までに落ちる距離は、秒速100m÷2×10秒=500mになります。