1話目から読む

不思議の国のアリス 第6話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【動きが鈍い】
今日のマンガでは、モモンガ先生は大きくなり、声が低くなるだけでなく、動きが鈍くなります。なぜ大きくなると、動きが鈍くなるのでしょうか。

神経での情報の伝わり方には、「伝導」と「伝達」があります。伝導とは、1本の神経を情報が伝わることで、伝達とは、神経から神経に情報が伝わることです。

体が大きくなると、神経も長くなります。伝導の速度は決まっている(最大で秒速100m)ので、神経が長くなると、伝導に時間がかかります。
また、神経と神経のつなぎ目には隙間があります。体が大きくなると、隙間の幅も広がります。伝達の速度は、その隙間の「幅×幅」に反比例して、遅くなります。

モモンガ先生が16倍に巨大化したとすると、伝導には16倍、伝達には256倍の時間がかかります。こうして、動きが鈍くなります。