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不思議の国のアリス 第7話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【アリスの体重は270㎏】
『ふしぎの国のアリス』では、アリスはケーキを食べて大きくなります。その様子を、ルイス・キャロルはこう書いています。「じっさい、アリスの背は今はもう、九フィートを越すぐらいに伸びていたのでした」(生野幸吉 訳/福音館書店)。

「フィート」は、アメリカやヨーロッパで使われる長さの単位で「1フィート=30.48㎝」です。すると、9フィートは2.74mになります。

アリスと同じ7歳の日本人女子の平均は、身長が121.5㎝、23.5㎏(文部科学省学校保健統計調査 2016年)です。アリスがこれと同じ体格から身長2.74mになったとすると、身長は2.26倍に伸びたことになります。

その場合、体の横幅も、前後の厚さも2.26倍になるので、体重は「2.26×2.26×2.26=11.5倍」になります。元の体重の23.5㎏にこれをかけて、小数点以下を四捨五入すると270㎏になります。

身長が大きくなると、体重は驚くほど重くなるんですね。