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ハーメルンの笛吹き男 第3話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【ハーメルンの笛吹き男】
『ハーメルンの笛吹き男』は、恐ろしい話です。

1284年、ドイツのハーメルンという町がネズミの被害に悩まされ「ネズミを退治した者には賞金を出す」というお触れを出した。そこへ色とりどりの服を着た男が現れて、笛を吹いてネズミを集め、川に沈める。ところが町は、賞金を惜しんで渡さなかった。すると、6月26日、再び笛吹男が現れて笛を吹き、130人の子どもはどこかへ行ってしまった……。

日にちまでハッキリしていますが、このお話は実際にあったことなのでしょうか。これについては昔から「子どもたちが消えたのは実話なのでは?」「別の事件を物語風に変えたのではないか」など、盛んに議論されてきました。

1300年頃、ハーメルンのマルクト教会に、この事件の様子を描いたステンドグラスがあったことがわかっています。その説明文には日付も書かれていて、だから子どもたちが消えたのが1284年6月26日だったことが明らかになっているのです。

そんな背景も含めて、とても恐ろしいお話です。