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イカロスの翼 第4話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【滑空】
鳥は、翼を左右に広げたまま、羽ばたかずに飛ぶことがあります。このような飛び方を滑空と言います。モモンガやムササビやトビトカゲも滑空します。なぜ羽ばたかないのに飛べるのでしょうか。

翼は上に湾曲した形をしています。モモンガなどの前足と後ろ足のあいだにある「飛膜」も、風を受けて上に湾曲します。この形だと、翼の下の面で空気を受けられるだけでなく、翼の上には「速い空気の流れ」ができます。 

ここで、実験してみましょう。紙を「コ」の字型に折り、テーブルの形に置いて、その下にストローで息を吹き込みます。すると、紙のテーブルは、ぺたりと本物のテーブルなどに張りつきます。速い空気の流れには、まわりのものを吸いつける力があるのです。

これを利用した飛び方が滑空で、この原理に気づいたドイツのリリエンタールは、1891年にグライダーで空を飛びました。