今日の1科学【鋭いキバ】
吸血鬼に噛まれて吸血鬼になったモモンガ先生は、口に鋭いキバが生えました。キバとは、何でしょうか。
人間の歯には、前に4枚の前歯、その両側に1本ずつの糸切り歯、その両側に5本ずつの奥歯があります。
前歯は、人間の場合は切歯(せっし)、動物の場合は門歯(もんし)と言います。植物の葉を噛みちぎるための歯です。
糸切り歯は、犬歯(けんし)といいます。餌となる動物や敵に噛みつくための歯です。牙(きば)というのは、肉食動物の犬歯のことです。
奥歯には、前のほうにある2本の小臼歯(しょうきゅうし)と、奥にある3本の大臼歯があります。小臼歯は肉を噛みちぎるための歯で、大臼歯は植物をすりつぶすための歯です。
この歯の役割からわかるように、肉食動物は犬歯と小臼歯が、草食動物は門歯と大臼歯が発達しています。人間は雑食動物なので、すべての歯がほどよく発達しています。
モモンガは、木の実や葉や芽や皮を食べる草食動物なので、犬歯はありません。キバが生えてきたというのは、モモンガ先生にとって大事件なのです。