今日の1科学【サワガニ】
カニは世界に7000種いて、川などの淡水、海水と淡水が入り混じる汽水域、海岸、浅い海底、深海と、広い範囲に生息しています。ただし、淡水に住むものは種類が少なく、なかでもサワガニは日本にしかいません。「さるかに合戦」のカニは、陸地で柿の栽培などをしていたところから、サワガニだろうと考えられます。
カニやエビなどの十脚目は、卵から「ゾエア幼生」というプランクトンとして生まれ、「メガロパ幼生」に変態し、子ガニになりますが、サワガニは卵のなかで子ガニになってから生まれます。
カニはエビから進化したもので、その尻尾は薄くなってお腹に畳まれています。カニは尻尾とお腹のあいだに卵を抱きます。サワガニは、子ガニになっても、しばらくはそのなかで育てます。
「サルがカニに柿をぶつけたら、お腹から子ガニが出てきた」というシーンは、サワガニだからこそあり得たんですね。