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マッチ売りの少女 第2話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【マッチ売りの少女】
『マッチ売りの少女』は、アンデルセン童話の一つで、こんなお話です。

大みそかの夜、少女が街でマッチを売っていました。全部売らないと家に帰れないのに、誰も買ってくれません。寒さに耐えかねてマッチを擦ると、暖かい部屋やご馳走の幻が見えました。

そのとき、夜空に流れ星が流れました。少女はそれを見て、優しかったおばあさんが「流れ星が流れるときは、誰かの命が天に召されるのだよ」と言っていたのを思い出しました。またマッチを擦ると、おばあさんが見えました。少女は、おばあさんが消えないように、次から次にマッチを擦り、とうとう全部擦ってしまいました。そして、おばあさんに抱かれて、天に昇って行きました。

新年の朝、少女はマッチの燃えがらに囲まれ、幸せそうな微笑みを浮かべて死んでいました。彼女が昨夜、懐かしいおばあさんに会い、天に昇ったことを知る人はありませんでした。
とても悲しい話です。でも、悲しい話は、心の働きを豊かにしてくれます。