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幸福の王子 第1話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【ツバメ】
ツバメは、スズメ目ツバメ科の鳥です。
日本のツバメは、冬のあいだはフィリピンなどの東南アジアにいます。春になると、何千㎞も飛んでやってきて、卵を産み、夏のあいだにヒナを育て、秋がくると東南アジアに帰っていきます。このように、遠い距離を往復して、季節によって住む場所を変える鳥が「渡り鳥」です。

鳥が渡りをする理由は、はっきりとはわかっていませんが、食べ物に関係があると考えられています。
ツバメのヒナは、昆虫や、その幼虫を食べます。日本では春から夏にかけて昆虫が増えるので、ツバメはそれをヒナに与えるために、日本に来ると考えられています。
鳥が巣を作るのは、卵を産んでヒナを育てるためなので、ツバメは東南アジアでは巣を作りません。つまり、フィリピンなど東南アジアの人たちは、ツバメの巣も、ツバメが卵を産むところも目にすることがわけですね。