今日の1科学【京の都】
マンガのなかの一寸法師は、しゃもじの船で川をさかのぼっていきました。これを実践した場合、どのぐらいさかのぼれば、京の都に着けるのでしょうか?
絵本によると、一寸法師は、大阪に住んでいた子どものいない夫婦が、近くの住吉大社にお参りしたおかげで生まれたそうです。また、都へは、お椀の船で海に漕ぎ出し、淀川を上って、京都の伏見に上陸しました。今は埋め立てられていますが、昔は、住吉大社は海に面していたのです。
地図で測ると、住吉大社から伏見まで、このコースで48㎞です。絵本には「何日も何日もかけて都を目指しました」とあります。
江戸時代、淀川の水上交通では、京都から大阪までの下りが半日、大阪から京都までの上りが1日かかったそうです。小さなお椀の船では、何日もかかって当然だったわけですね。
では、しゃもじを使った場合は? これはもうスピードを仮定して考えるしかありませんが、人間の泳ぐ速度と同じくらい(時速4㎞ほど)とすれば、まったく休憩なしだと12時間で行けることになります。