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北風と太陽 第1話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【北風】
風には「風向」と「風速」の2つの要素があります。風向とは、どの向きに吹いているかということで、「どこから」吹いてくるかで表します。「北から」南へ吹く風が北風で、「東から」西へ吹く風が東風です。

風には、特別な名前がつくことがあります。日本では、春に吹く東風を「東風」と書いて「こち」と読みます。また九州では、梅雨の前後に吹く南風を「南風」と書いて「はえ」と呼びます。
今回のマンガの題材『北風と太陽』は、「イソップ童話」の一つです。作者のイソップは、紀元前6世紀のギリシャの人と言われていますが、詳しいことはわかっていません。まあ、2600年くらい前の人ですからね。

話を風に戻すと、ギリシャなど地中海の東の地方で、冬にアルプス山脈を越えて吹いてくる冷たい北風を「ボラ」といいます。『北風と太陽』は、ボラと太陽の戦いのお話だったわけです。