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シンデレラ 第4話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【馬】
ウマは、ウマ目ウマ科の動物で、ウマ目は奇蹄目(きていもく)ともいいます。これはヒヅメ(蹄)が、1本か3本の奇数だということです。ウマ目には、ウマ、ロバ、サイ、バクがいます。

これに対して、ウシは、ウシ目ウシ科の動物で、ウシ目は偶蹄目(ぐうていもく)ともいいます。
こちらはヒヅメが2本か4本の偶数だということですね。ウシ目には、ウシ、シカ、イノシシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、カバ、ラクダ、キリン、トナカイなど、たくさんの動物がいます。

ウマとウシはよく似た動物なのに、なぜヒヅメの数で分ける必要があるのでしょうか。
ウマ目も、ウシ目も、肉食動物に食べられる立場の動物で、4本の足で速く走って逃げるのに便利なように進化しました。昔はどちらも、人間と同じように、5本の指がありましたが、指は走るのに必要がないため、だんだん退化していきました。

ウマ目は、まず親指と小指が退化して、指が3本になりました。次に、人差し指と薬指が退化して、中指だけになりました。ウマのヒヅメは1本なので、中指だけで立っていることになります。

ウシ目は、まず親指が退化して、指が4本になりました。次に、人差し指と小指が退化して、中指と薬指だけになりました。ヒヅメが2本のウシは、中指と薬指だけで立っています。

このように、ウマ目とウシ目は、指の退化の仕方が違います。「退化」も、その動物にとっては進化の一つであり、進化の道筋が違うということです。
この他にも、ウマ目は盲腸が大きく、ウシ目は胃が大きいなどの違いがあるため、ウマ目とウシ目に分けられています。