水は、凍ると氷になり、蒸発すると水蒸気になります。このように、物質が温度によって姿を変えることを「状態変化」といいます。水が氷になるとき体積が1.09倍になり、水蒸気になるとき1700倍になりますが、重さは変わりません。
また、塩酸と水酸化ナトリウムは、どちらも生き物の体にダメージを与える強い薬品ですが、ちょうどよい量ずつ混ぜ合わせると、食塩水になります。このように、物質が別の物質に変わることを「化学変化」といいます。この場合も、性質や体積の合計は変わりますが、重さの合計は変わりません。
このように自然界では、何かの変化が起きると、物質の体積や性質は変わりますが、重さは変わりません。これが「質量保存の法則」です。「質量」というのは「重さ」とほぼ同じ意味です。
質量保存の法則に沿って考えれば、クシナダヒメの体重が45㎏だったとすると、櫛も45㎏あったことになります。世界一重い櫛ですね。