1話目から読む

大きなかぶ 第5話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【全員でカブの葉を引っ張れば?】
マンガでは、全員がカブの葉を握って引っ張ることになりました。こうすれば、全員の力がカブの葉にそのまま伝わるので、一列になって後ろの人が前の人を引っ張るより、簡単に抜けます。それでも、カブにかぶさった土を崩す必要があるので、カブの重さより大きな力を出さなければ抜けません。

実際にどれほどの力が必要なのかを調べるために、実験しました。
買ってきたカブの葉にタコ糸でバネばかりを結びつけて、近所の公園の砂場に埋めて、マンガでやっているように、横向きに引っ張ってみました。すると、抜けるのに要した力は500g。
これはカブの重さ130gの3.85倍なので、1.4tのカブを抜くには5.4tの力が必要ということになります。

このとき、一人ひとりが分担する力は、体重に比例すると考えていいでしょう。
それぞれの体重を、おじいさんが80㎏、おばあさんが60㎏、孫が40㎏、犬が10㎏、猫が3㎏、ネズミが100gとして計算すると、マンガにあるようにスゴイことになります。