今日の1科学【カブの抜き方が間違っている理由】
『大きなかぶ』では、みんなが一列になって、後ろの人や動物が、前の人や動物を引っ張りました。このやり方では、みんなの力はうまくカブに伝わりません。
力には、「離れて働く力」と「接触して働く力」があります。
離れて働く力とは、磁石の力や、静電気の力や、地球が物を引っ張る重力などのことです。
接触して働く力には、人が物を押したり引いたり持ち上げたりする力や、物と物が滑るのを邪魔する「摩擦力」や、空気や水が動きを邪魔する「抵抗」などがあります。
『大きなかぶ』の引っ張り方で、カブの葉に接触しているのは、おじいさんの手だけです。このため、みんなの力は、おじいさんの腕を通じてカブに伝わります。実際にやると、おじいさんは、腕が痛くなったり、手が滑ったりして、カブの葉をつかんではいられないでしょう。