今日の1科学【琵琶法師】
芳一は、琵琶法師(びわほうし)です。琵琶法師とは、どんな人たちだったのでしょうか。
彼らは、琵琶を弾きながら仏教の教えを語る目の不自由な人たちのことで、平安時代に現れました。鎌倉時代が始まって、平家が栄えて滅びるまでを描いた『平家物語』が作られると、これを琵琶に合わせて語る「平曲」の演奏が、琵琶法師たちの仕事になりました。
『耳なし芳一』では、芳一は平曲の名人でした。
そのため、平家の亡霊に連れ出され、平家の墓の前で平曲を演奏させられたのです。亡霊たちは、平家が滅びる「壇ノ浦」の段を聞きたがり、すすり泣いたそうです。