今日の1科学【なんでもありか】
マンガでは、お露さんの幽霊が、いろいろな人に頼んでなんとかお札をはがそうとします。なんと、グリム童話『オオカミと七匹の子やぎ』のオオカミにまで頼んでいます。
もちろん、元の『牡丹灯籠』にはそんなエピソードは出てこないし、僕が考えた展開でもありません。これはマンガを描かれた筆吉純一郎先生のアイデアで、僕も吹き出してしまいました。
でも、お露さんの「人に頼んでお札をはがす」という作戦は、圓朝の落語『牡丹灯籠』にも出てきます。そこでは、お露さんは新三郎の知人に頼むのですが、その交換条件はお金をあげること!
このように、『牡丹灯籠』は、さまざまな要素が詰まった複雑なストーリーになっています。本にもなっているので(たとえば「岩波文庫」)、ぜひ読んでみてください。