今日の1科学【カニ】
カニは、エビと同じ甲殻類十脚目(じっきゃくもく)の仲間です。十脚目は、盛んに泳ぐクルマエビ亜目と、海底を歩くエビ亜目に分かれます。
エビ亜目には、尻尾の長いイセエビやザリガニ、尻尾の短いカニ、巻貝の殻に入るために尻尾がねじれているヤドカリがいます。
カニは、よく「ハサミが2本、足が8本」といわれますが、生物学では手と足を区別しないので、十脚目の名のとおり足は10本です。
ところが、タラバガニは、ハサミを入れても足が8本しかありません。これでも、カニなのでしょうか。
実は、タラバガニはヤドカリの仲間です。だから、カニは横にしか歩けないのに対し、タラバガニはヤドカリと同じように前にも歩けます。ヤドカリも十脚類ですが、いちばん後ろの2本は、短く退化していて、甲羅のなかで「えら」を掃除するのに役立っています。