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わらしべ長者 第7話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【城】
エイコは、城に憧れていますが、昔のヨーロッパの城は、どんなものだったのでしょうか。

5世紀ごろまで、城は1つの都市を城壁が取り囲む大規模なものでした。その中に城主の宮殿がありました。

498年に、西ローマ帝国という強大な国が滅ぶと、ヨーロッパは小さな国々が争う時代になって、城は木でできた城主の住居を柵や堀で守るものになりました。12世紀ごろから石で作られるようになり、家来なども住める大規模なものになりました。このころの城は、住む場所であり、戦争のための施設でもあったのです。

15世紀になって大砲が発達すると、石の壁では守れなくなり、戦争のための砦(とりで)と、領主が住む城に分かれるようになりました。城主たちの権力も強くなり、城は次第に大きくきらびやかになっていきました。

エイコも都市を丸ごとはいらないでしょうし、15世紀から時代の経った大きな城も、モモンガ先生と住むには広すぎます。エイコが欲しかったのは、それほど大きな城ではなかったかもしれません。