今日の1科学【毒】
体に毒を入れると、死んでしまうことがあります。いったいなぜでしょうか。
毒とは、人間の体の働きを邪魔する物質のことです。
たとえば、フグやサソリやヤドクガエルの毒は、筋肉に命令を出す神経の働きを邪魔します。この結果、体が動かなくなるだけでなく、心臓が止まって死んでしまいます。
毒ヘビの毒は、これに加えて、酸素を運ぶ赤血球を破壊します。このため、呼吸ができなくなって死んでしまいます。またヘビ毒には、血管の細胞を破壊して、大量出血させるものもあります。
毒キノコの毒は、全身の細胞を破壊します。ボツリヌス菌という細菌の毒は、神経の働きを邪魔するとともに、血液を固まらせます。
毒は怖いものですが、なぜ毒で死ぬのかを調べると、人間がどんな仕組みで生きているのかがわかります。