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みにくいアヒルの子 第4話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【托卵】
托卵(たくらん)とは、ある種の鳥が、別の鳥の巣に卵を産むことです。カッコウやホトトギスなどが、モズやウグイスの巣に托卵するのが、有名な例です。

托卵のポイントは、托卵する鳥の卵が、托卵される鳥の卵より、早く孵ることです。
先に孵ったカッコウなどのヒナは、他の卵を巣から蹴り落して、モズなどの親鳥がせっせと運ぶエサを独り占めにします。

鳥には、自分のヒナを見分ける力はなく、ヒナがくちばしを開いた黄色いひし形だけを目当てにエサを与えます。
このため、モズなどの親鳥が、自分よりはるかに大きくなったカッコウのヒナにエサを与える光景が見られます。ああ、涙ぐましい……。