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人魚姫 第3話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【声】
『人魚姫』では、声が重要な働きをします。
動物のなかで声を出すのは、翅(はね)をこすり合わせるコオロギや、腹を振動させるセミを除けば、すべて肺呼吸する動物です。そして肺呼吸をするのは、カタツムリ(貝の仲間)を除いて、すべて陸上生活する脊椎動物です。

肺は2つあるので、口から肺への通り道の「気管」は、途中で二股に分かれています。
両生類の成体と、爬虫類と、哺乳類は、その分かれ目と口のあいだに「声帯」という2枚の膜があり、肺から送る空気で声帯を震わせて声を出します。鳥類は、二股の部分にある「鳴管」を震わせて声を出します。カタツムリも肺呼吸しますが、声帯も鳴管もないので、声は出しません。