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かぐや姫 第5話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【婿】
平安時代の結婚は、いまとは形が大きく違いました。

初期のころは、夫が自分の家に住みながら妻の家に通う「通い婚」が普通でした。そのうち、初めは通い婚でも、しばらくすると妻の家に住む「妻方居住婚」が多くなりました。続いて、初めのうちは妻方居住婚でも、しばらくすると夫婦で別の家に引っ越す「独立居住婚」が多くなりました。そして、通い婚はだんだん減っていきました。このように、夫と妻の家との関係が強い結婚を、「婿取り婚」といいます。

鎌倉時代になると、貴族たちのあいだでは婿取り婚が続いていましたが、武士や農民には、妻が夫の家で暮らす「嫁取り婚」が始まりました。室町時代からは、すべての人たちのあいたで「嫁取り婚」が行われるようになりました。結婚も、時代によっていろいろです。