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かぐや姫 第7話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【37万6千㎞】
モモンガ先生は、月までの距離を37万6千㎞としています。これは、地球と月の中心間の距離=38万4399㎞から、地球の半径=6378㎞と、月の半径=1737㎞を引いて、四捨五入したものです。つまり、地球の表面と、月の表面のいちばん近い距離です。

では、地球から月までの距離は、どうやって計ったのでしょうか。

地球の離れた2つの地点からは、月は少しだけ違う角度に見えます。その角度の差と、2地点間の距離から、月までの距離がわかります。このようにして、角度の違いを利用して遠くまでの距離を計ることを「三角測量」と言います。三角測量で初めて月までの距離を測ったのは、ギリシャのヒッパルコス(紀元前190年~120年)ともいわれますが、彼の著作は残っていないので、はっきりしたことはわかりません。

現在では、アポロ11号(1969年)が月に置いてきた反射鏡にレーザーを当てることで、もっと正確に測ることができます。