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アラジンと魔法のランプ 第5話

柳田理科雄のちょこっと解説!

柳田理科雄

今日の1科学【魔法】
魔人は、魔法で一瞬のうちにごちそうを出しました。そもそも魔法とは、何でしょうか。百科事典に書かれていることを中心に紹介しましょう。

大昔は、どこの国でも、自然界の現象は、神様や妖精などの不思議な存在が起こすと考えられていました。そして、特別な能力を持った人が、定められた儀式をすると、その不思議な存在と話したり、思い通りに動かしたりできると考えられていました。この能力や儀式が、「魔法」や「魔術」と呼ばれていました。

ヨーロッパでは、キリスト教が広まると、魔法はキリストの教えに背く邪悪なものと考えられるようになりました。「悪魔」という言葉や、「魔法つかい」の毒々しいイメージも、ここから生まれたと考えられています。
キリスト教が広まらなかった他の国々では、魔法は悪いものとはされませんでした。中国の「仙人」も、もともとの意味での「魔法」を使う人ですが、怖がられるどころか、尊敬されていました。日本にも、「陰陽師」という不思議な力を使うと考えられた人たちがいましたが、彼らも尊敬されていました。