今日の1科学【95%の人が含まれる】
なぜ「95%の人が含まれる」とわかるのでしょうか。
身長や靴のサイズなどのデータを集め、横軸をデータの数値、縦軸を人数にしてグラフを描くと、中央が高く、両端が低い山なりの形になります。
全員の合計を人数で割った数値が「平均」です。
グラフでは真ん中の高いところの横軸の値が平均になります。平均に近いほど人数が多く、平均から離れるほど人数が少なくなります。
ここで少し難しい計算をすると、「平均からどれぐらい離れているのが普通か」という数字が出てきます。これを「標準偏差」といいます。僕が調べたところ、女性の靴のサイズのある調査では、平均は23.5㎝、標準偏差は1㎝でした。
研究によって、「平均との違いが、標準偏差以下」のなかに、68%の人が含まれることがわかっています。ここから女性の靴のサイズでは「22.5㎝以上、24.5㎝以下」のなかに68%の人が含まれることになります。
また、「平均との違いが、標準偏差の2倍以下」のなかに、95%の人が含まれることもわかっています。こうして「21.5㎝以上、25.5㎝以下」には、95%が含まれることがわかるのです。
このように、たくさんのデータを集めたものを「統計」といいます。統計は、世の中のいろんなところで役に立っています。